応用情報技術者試験に合格した
中・高の苦手科目は数学だった自分でも独学で頑張りました。
なぜ受験したか
大学までは文系&芸術系と、数学や情報などの専門的な教育を受けずにIT系の会社で働くことになり、基礎知識不足を日々感じていました。
どうにか効率よく勉強できないかと思っていたところ、IPA(情報処理推進機構)の情報処理技術者試験が良さそうとのことで受けてみることに。
試験概要
情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
試験の概要 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 https://www.ipa.go.jp/shiken/about/gaiyou.html
IPAの試験は、対象者の役割・レベルによって「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」「ITストラテジスト試験」…などといくつかあります。
その中でも応用情報は、レベル1~4のうち3と、中程度以上のレベルに位置づけられています。
試験概要は詳しくはIPAのサイトを参照頂きたいですが、ざっくり書くと
- 春期(4月)・秋期(10月)の年2回開催
- 午前問題:150分80問、多肢選択式(四肢択一)
- 午後問題:150分で11の大問から5問選び解いていく記述式
- 受験要件なし(他の試験の合格実績や実務経験など特にいらない)
です。
応用情報にしたポイント
IPAの試験を受けるならレベル設定的にまずITパスポートや基本情報に合格するべきかと思われますが、応用情報では、テクノロジ系(数学の基礎理論やDBなど)、マネジメント系(プロジェクトマネジメントや監査など)、ストラテジ系(経営戦略、法務など)と多分野から出題があり、より幅広い知識を習得したかったので、こちらにしました。
また、以下も応用情報を受験したポイントでした。
- 年2回開催で受験のチャンスがほどよくある
- 合格率20%前後で勉強しがいがある
- 合格すると、高度試験が一部免除される
- 国が推してる
- 他の民間試験に比べて受験料が比較的安い
ちなみに厳密には、IPAの試験で国家資格にあたるのは現状「情報処理安全確保支援士」だけなので、応用情報に合格しても「国家資格を取得した」ではなく「国家試験に合格した」という言い方になる(たまにSNSで間違えてる人がいる)。
デザイナでも受ける意味
エンジニア向けの試験という印象が強いためか「デザイナなのになぜ受けたの?」と聞かれることが多々あったので私なりの回答を。
- テクノロジ系の知識をつけることで、エンジニアとの共通言語が増え、コミュニケーションの隔たりを減らせることを期待。
- マネジメント系の知識をつけることで、サービス設計や監査に対する理解度を深め、ディレクション業務を任される時に自信につながる。
- ストラテジ系の知識をつけることで、マーケティング用語の意味やUML図の見方が分かるようになり、より深く組織やサービスのことを理解でき、ビジュアライゼーションや資料づくりに役立つ。
- ITセキュリティの知識はいまや業種や役割を問わず重要。
- 以上の知識をもって、「根拠のあるデザイン」ができるようになることを期待。
どんな対策をしたか
午前対策
- 過去問10年間分くらいを紙に印刷して解く(IPAのサイトでダウンロードできる)。
- 過去5年分くらいは2周〜3周する(過去の問題が使い回されていたりするので、出題傾向がわかるようになる)。
- 複数回間違えた問題は切ってノートに貼って、自分専用弱点ノート的なものを作る(試験本番前に見返す)。
- 応用情報技術者試験ドットコムの過去問道場をスキマ時間にやる。
- 日々、IPAの試験にでそうと思った言葉などをメモして調べる。
午後対策
- 対策本を買ってひととおりやる。
- 答え合わせをするときは点数を意識する(配点は詳しくは公表されていないが、あたりをつけて推定でもちゃんと採点する)。
- 得意・苦手な大問のあたりをつける(大問の分野は固定なので試験本番で何を解く・解かないかあらかじめあたりをつけておくと良い)。
午後問題もIPAの公式サイトで過去問がダウンロードできますが、解答例みるだけでは理解できなかったので(なんでその回答になるかの組み立て過程が重要になる)、ちゃんと解説の書いてある対策本を買いました。
対策本をみてもよく分からない部分は、過去問道場やYouTubeの解説を見たりもしました。経営戦略の問題は、簿記や中小企業診断士の試験対策として作られてる動画も参考になりました。
午前午後共通(試験全体)の対策と準備
- 午前問題で合格水準に達しなければ午後の採点がされないので、午前対策に力を入れる。
- 試験本番を想定して、過去問はできるだけ紙に印刷したものにシャープペンシルと消しゴムを使って解く
- 腕時計を机において時間を計って解く(試験中はスマホやスマートウォッチを見ることがNG、席によっては会場の壁掛け時計が見えない可能性があるので腕時計必須)
- 試験1週間前くらいから
- 受験票が届いてるか確認する
- 証明写真をとる
- 試験会場までの道順をチェックする
- 当日の起床時間やお昼休憩を想定して体内時計を慣らす
ITの試験なのに結構アナログなところが多いですが、ちゃんとしないと試験をしっかり受けられないので。
反省
基礎知識と学習時間の足りなさ、試験当日の時間配分ミスで、一発合格とは行きませんでした。
その反省を活かし、午前はとにかく量を解きつつ周辺知識もググり、午後は集中する分野を決め勉強をし、n回目で合格できました。
まとめ
大人になってからの試験勉強は集中力が続かなかったり、不合格だとお金と時間を無駄にした感じでしんどかったけど、今が人生で一番若いと思って頑張りました。
今回身についた知識と勉強の習慣を無駄にせず、ステップアップしていきたいと思います。